CNET Japan Innovation Conference 2009〜CEREVO CAM


8月29日に行って参りました。それも、はるばる名古屋から。
そんな人は少ないんじゃないか・・・遅ればせながら、CJIC2009のメモ。

注目していたのが、CEREVOの岩佐氏の講演。去年の春、キャズム会議でVieraCASTの話を聞いて以来。相変わらず語り口が滑らかで、会場を上手く巻き込んでいた。

カメラとWebサービスの紹介ももちろんだが、プレゼント中からの「CEREVOだからできること」という部分の話が特に印象的であった。
大手家電メーカにありがちな、既存の資産に縛られない、アジャイルな開発が可能である点や、幅広いWebサービスとの連携を強調されてたが、これなんか大手だと絶対出来ないゾーン。大手家電メーカ出身で現在があるという経歴があるからこそ、出て来得る発想だろうなと。
特に興味深いのは、ユーザアプリを動かせる様にしてゆくと言う点。いまや携帯では当たり前となってるけど、この発想、日本国内にとどまらず、世界中のデジモノ好きを引きつける可能性もあるのでは?と想像。

以下、内容まとめ。


CEREVO CAMというデジカメとCEREVO LIFEというWebサービスの提案
 コンセプトは、「ソーシャルメディア時代の新・写真管理」
 ブログ等に載せる前提でのデジカメとそれと連携するWebサービス


 今のデジカメは、外出時に撮影しても、家に居る間にパソコンに接続して転送して・・・という作業が必要。
 →それに対して、CEREVO CAMは・・・
 ・家に持ち帰っても、電源をOnにする必要も無くネット(CEREVO LIFE)に転送。
  CEREVO LIFEに転送が終わると、アップロードしたURLをメールで通知。

 ・Uploadされた写真は、携帯やPCを使って、外出先でもBlogやSNSなどに簡単にポスト可能。
  あるいは、CEREVO LIFEから直接twitterflickrにスルーしてアップも可能。

 ・CEREVO LIFE上で、トリミング、白黒化など、簡単なレタッチが可能。


 ・価格
  年内に2万円前後で提供。Amazon楽天CEREVO直販サイトにて。


 ・もう一つ・・・とっておきの機能
  USBの口を使ってイーモバイル3G(HSUPA D21HW等)対応
  リアルタイムアップロード機能:撮影した3秒後にネットにアップ!


 ・CEREVO LIFE上にバッテリーの残量表示
  さらに、電池切れになりそうな時は、最後の力を振り絞って「もうダメ。電池切れ・・・。」というメールを投げる。
  ある日、デジカメを使おうとした時に電池切れに気づく事が無くなる。
  ちょっとした気配りで、ユーザのデジカメライフを素敵なものに・・・という考え。


 ・CEREVOだからできること=小さな家電メーカだからできること
  ソーシャルメディアユーザに特化。ゼロから商品企画。
   家電メーカにありがちな、既存の資産に縛られない点
   特に幅広いWebサービスとの連携
  Webもハードも、横串を通して商品企画。
  開発途上から情報発信して、発売後もファームのUpdateを重ねる。
   カメラのネイティブな機能をいじれる様にAPIを公開する。
   プラットフォームを公開して、ユーザが作ったアプリを広く公開できる仕組みも用意。


 ・質疑応答
  Q1:ジオタグは?
  →未対応だが、USB経由でGPS対応させたいという思いはある。


  Q2:最大の敵はiPhone3GSだと思うが、どう差別化するか?動画の解像度は?
  →解像度は決まってないが、TIのDM355は720p対応している。
   スマートフォンとの差別化だが、携帯に食われた家電って無いよね?(ex.音楽プレーヤ)


  Q3:動画はAVCHDでやってほしいなぁ〜DIGAにさせば云々。(質問者パナの人?)
    '07~08年でスマートフォンが+50%成長、スマートフォンに同じ様な機能がのるのでは?
  →スマートフォンがそっちに向かった時には、御社のスマートフォンにウチのソフトを使って頂きたい


  Q4:アップデートの繰り返しでやっていくのは、企業として売り上げは大丈夫?
  →どんどん新しい商品をだし続けるのは家電メーカとして幸せな事か?
   大手メーカは、一つのモデルをだしてアップデートして儲けるAppleの事をどう思っているのだろうか?
   少なくとも、我々の規模のメーカでは、長く一つのモデルを売り続けられるのはプラスであるという考え。
   それができれば、会社を良く回してゆける筈。


  Q5:カメラのシャッターを押すのが面倒。数秒に1回自動で撮るのはどう?(質問者SONYの人?)
    先に発表のあったServerManとの連動も面白いのでは?
  →何処かの大学かが実験をやっていたが、実用的になるのか判らない。
   そういったご意見を積極的に頂きたい。


  Q6:サーバーの運営費は宛てがあるの?
  →サーバーの運営費は削っている。200VをDCにして、徹底的に運営コストを下げる努力。
   マーケティング費等をうまく運用に回す。思った程かかっていない。



CEREVO CAM 主な仕様
 ・TI製 DM355 、MSP430
 ・当日は非動作、モックアップ
 ・ホワイト、ブラックの2色、黒は限定品。
 ・9M CMOS (Micron?)
 ・2.4'' LCD 480*240
 ・FOV55度レンズ F3.2 単焦点
 ・MicroSD
 ・WiFi 802.11b/g/n対応(プラネックス802.11nドングル改造して搭載)
 ・量産はエグゼモード
 

CEREVO LIFFE
 ・5GBストレージ
 ・オンラインでの画像加工
 ・対応Webサービスは順次拡大
 ・アルバム単位でのまとめてダウンロード可能